海底熱水鉱床やメタンハイドレートが相次いで発見されましたね。日本って意外と資源が豊富なんでしょうか?
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今回、鉱物資源の発見が続いてニュースになっていたので少し気になって記事にしてみました。
日本は資源が乏しいなんて話も聞きますが、実は意外と資源が豊富だったりするのでしょうか?
よくよく考えれば周囲が海に囲まれているわけですから、海洋資源が豊富でも何の不思議もないのですが直ぐには思い至りませんでした。
教養のなさを実感してしまいます(笑)
というわけで、もう少しそのニュースについて触れていこうと思います。
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伊平屋小海嶺周辺で海底熱水鉱床、十勝沖の海底でメタンハイドレートが発見される
まず、私が気になった2つのニュースを紹介します。
2014/12/04 JOGMECが新たな海底熱水鉱床を発見したことを発表
沖縄北西沖約150キロメートルにある伊平屋小海嶺周辺で新たな海底熱水鉱床を発見したと、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が発表しました。
鉱床は海底約1600メートル。南北約1キロ、東西約600メートル程の大きさのようです。
採取した鉱石の調査によれば、銅や鉛、亜鉛、金銀が含まれているとのこと。
沖縄本島沖の伊是名海穴と並ぶ大規模な鉱床ではないかと言われています。
日本の金銀は昔に採り尽くしたみたいな話もありますが、あるところにはあるんですね。
2014/12/10 北見工業大学が十勝沖にメタンハイドレートが多数存在することを示唆
11月下旬に山下聡教授らの研究グループが実習船を使って、釧路市付近の十勝沖約80キロ・水深500~2000メートルほどの海域で音波探査を行ったそうです。
その結果、海底にメタンハイドレートが多数存在する可能性が高いことを示す現象や鉱物が発見されたそうです。
具体的には、無数のメタンの気泡が海底から上昇する現象が多数確認され、海底の堆積物からもメタンハイドレートと関連の深い鉱物も採取されたとのこと。
北見工業大学の発表がJOGMECの発表の数日後になったのは偶然でしょうが、こういうニュースが続くとワクワクしてしまいます!
日本の未来は明るいかも!と期待してしまいます。
ただ、発見されても採掘する技術やそのコストが壁に…
新たな資源の発見は嬉しいニュースです。
しかし、いくら発見できても採掘する技術がなかったり、コストがそれを上回ってしまっては何の意味もありません。
上記の海底熱水鉱床やメタンハイドレートは、海底にあるため採取するだけでかなりのコストが掛かります。
メタンハイドレートに至っては、2014年時点で天然ガスを取り出し生産する(エネルギーに変換する)技術が確立されていません。
日本では、他にもメタンハイドレートが広く分布していることが確認されています。
しかし、エネルギーとして使えるようにしなければ宝の持ち腐れでしかありません。
技術開発にも膨大なコストが必要ですし…
国はこれらの問題解決を平成30年度(2018年)を目処に実現したい考えのようですが、果たしてうまくいくのでしょうか?
参考:「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」の改定について - 経済産業省(2013/11/19)
現在の日本は資源の乏しいので、どうにかエネルギーを確保できるようになってほしいですね。
そして、資源大国へと飛躍してほしいものです。
選挙後の政府がこれらに尽力してくれるかはわかりませんが…
採取やエネルギーの生成がうまくいっても諸外国が資源を狙ってくるかも?
もう一つの問題として、資源を狙う諸外国が出てくる可能性があることです。
某国に珊瑚を荒らされたりしましたし、日本はこの資源を守れるのでしょうか?
指を咥えて見ているだけなんて事態に陥らないようにして頂きたいものです。
菱刈鉱山から新たな金鉱体が見つかって「もっと資源があるかも!」と思わされる日本
日本には意外と資源が眠っているのかもと思える話は他にもあります。
昔の日本は金銀が結構採れたという話は有名です。
大名達によって大部分が掘り尽くされたとも聞きますが、2012年頃に日本最大の金鉱山「菱刈鉱山(鹿児島)」で新たな金鉱体が発見されています。
しかも、2012年時点で判明していた埋蔵量の約2割に相当するのだとか。
まあ、その後すぐに金の減産(鉱山寿命の延長を図る方針)が検討されていましたが…
そのままの生産量だと、発見された鉱山を利用しても4年しか寿命が延びなかったらしいです。
正しい判断だとは思いますが少し残念ですね。
でも、「菱刈鉱山以外にもまだ見つかっていない金がまだまだ沢山あるのではないか?」と淡い期待を抱いてしまいます。
日本は地熱資源も豊富らしい
2017年に地熱発電によって地震を触発したという韓国のニュースを目にしました。
この時に地熱に関して軽く調べたのですが、日本は地熱資源が豊富にあるらしいです。
アメリカ、インドネシアに次ぐ世界第3位にも上るのだとか。
ただ、発電容量の大きい火力発電や原子力発電のコストダウン化によって地熱発電は然程推進されていなかったようです。
上記のように下手をすると地震が発生するリスクがあったり、コストがかかることも足枷になっているのかもしれませんね。
温泉地などと地域が重なることから、枯れたりなどの影響を気にする声もあるようです。
日本地熱協会というところが「技術推進すべき」と主張しているようです。
再生可能エネルギーにも注目したい
上記のニュースと同じ頃(2014/12/06)、廃棄ミカンを代替ガソリンに変える研究の成果もニュースになりました。
いわゆるバイオ燃料の研究です。
実用化されているバイオ燃料というと、
- サトウキビ、トウモロコシなどを原料に糖を発酵させ作るバイオエタノール
- 油やし等の油を含む作物から抽出した油を加工して作るバイオディーゼル(BDF)
がありますが、上記の廃棄ミカンの研究はどういう扱いなんでしょうか。
軽く読んでみると、バイオエタノールに分類されそうな気がします。
参考:未利用柑橘類からのバイオ燃料生産(三重大学大学院生物資源学研究科)
これも他と同様、コストの問題がネックのようですが…
今後に期待!
果たして、これらが使われるようになるのにどれだけ時間が掛かることやら。
なかなかに前途多難ですが、研究者の方々にはより一層頑張って頂きたいと思います。
これからの科学技術の発展で、低コストで実現できるようになることを期待します。
うまくいけば、資源国の仲間入りできて景気も良い方に向かうかもしれません。
株などでも大儲けできる可能性もありますよ!
天然ガスや鉱石の採掘に長けた企業をピックアップしておくと良いかもしれませんね。
これからの日本がさらに豊かになることを祈っています。
P.S.
本文で触れましたが、国は平成30年度(2018年)を目処に海洋資源の商業生産を可能にしたい考えでした。
さて、それを超えて2019年になったので、どうなったか調べてみたのですが…
案の定、全然予定通りに進んでいませんでした!
今度は2023~2027年の実現を目標に設定していました。
これもうまくいくのやら?
参考:海洋エネルギー・鉱物資源開発計画 平成31年2月15日 経済産業省
P.P.S.
日本が世界で初めてレアメタル(海洋鉱物資源コバルトリッチクラスト)の掘削試験に成功したニュースが出てました。(2020年08月21日)
一歩前進しましたね!
このまま日本が豊かになってくれることを祈るばかりです。
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