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最初の第一印象は大切ですが、去り際など最後の印象も超重要!「見た目が9割」は間違った知識なので注意!

更新日: 公開日:

今回は、第一印象だけでなく終わり(去り際など)も重要という話をしていこうと思います。

そんな話は解説されるまでもなく、既に理解しているでしょう。

しかし、その手の話を検索してみると一部誤用が見受けられたので、記事にしてみようと思った次第です。

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第一印象は、初頭効果やハロー効果の影響が大きい

美男美女の話と被りますが、初頭効果やハロー効果といった心理効果の影響は馬鹿にできません。


最初に与えられた情報が強く記憶に残る心理傾向を「初頭効果」と呼びます。

相手を第一印象のイメージで評価してしまうのもこの効果によるものです。

参考:Asch, Solomon E. "Forming impressions of personality." The Journal of Abnormal and Social Psychology 41.3 (1946): 258.


「ハロー効果」は、目立った特徴があるとそれに引きずられて他の要素の評価まで影響を受けてしまう心理効果のことです。

医者や弁護士などの肩書があるとしっかり者というイメージを持たれたり、目つきが悪いだけで不良と勘違いされたりするのはこれが原因です。

参考:Thorndike, Edward L. "A constant error in psychological ratings." Journal of applied psychology 4.1 (1920): 25-29.


これらの心理効果は非常に強烈です。

一度悪い印象を与えてしまうとそれを覆すのは難しく、払拭するのに時間が掛かってしまいます。

逆に、初めに良い印象を与えることができれば、かなり有利になります。

これが第一印象が重要と言われている所以です。

ゆっくり自分を知ってもらう時間がない場合(就職活動の面接など)は特に重要性が増します。

そのため、見た目を整えて清潔感を出すのは理に適っているわけです。

しかし、そればかりに囚われるのも良くありません。

過信は禁物です!

「人は見た目が9割」「第一印象は見た目が55%」は誤用!

さて、第一印象の話をすると、アルバート・メラビアン博士が提唱した「メラビアンの法則」を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。

「人は見た目が9割」「第一印象は見た目が55%」の根拠として紹介されていることがありますが、これは誤用です。

拡大解釈していると言っても過言ではありません。


「メラビアンの法則」の間違いが広まった理由は、実験結果の数値にあります。

実験はコミュニケーションに関するもので、会話の内容(言語情報)と声のトーンや表情(聴覚・視覚情報)に矛盾があった場合に相手がどのように受け止めるかを調べたものです。

その結果、重視する情報の割合が「言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%」になったと報告をまとめています。

参考:Mehrabian, Albert, and Susan R. Ferris. "Inference of attitudes from nonverbal communication in two channels." Journal of consulting psychology 31.3 (1967): 248.


簡単に説明したいと思います。

例えば、恋人とのデートに遅刻して謝ったら「怒ってないよ」と言われたとします。

しかし、口元がひくつく、目が笑っていない、声のトーンが低いなどの様子が見て取れたら「やばい!怒ってるよ…」と思うでしょう。

このように視覚情報や聴覚情報が言語情報と矛盾する状況では、言語情報はあまり重要視されないというのが正しい解釈です。

恐らく、結果の「視覚情報55%」や「非言語(聴覚情報と視覚情報)で9割を占めている」という部分だけが独り歩きしてしまったのでしょう。


第一印象は確かに重要ではありますが、メラビアンの法則では説明できないのでご注意ください。

親近効果(終末効果)を考えれば、最後まで気は抜けない!

第一印象に焦点がいきがちですが、「終わり良ければ全て良し」という言葉があるように最後を意識することも大切です。

心理学でも、最後に与えられた情報が重要視される「親近効果(終末効果)」という心理効果も存在しています。

遊園地に行った時のことを思い出してみてください。

多くの方は、長時間行列に並んだことよりもアトラクションに乗った時のことの方が鮮明に思い出せるでしょう。

これはまさに親近効果によるものです。

参考:Anderson, Norman H. "Equity judgments as information integration." Journal of personality and social psychology 33.3 (1976): 291.


この親近効果は先程紹介した初頭効果とは真逆の心理効果と言えます。

そうなると、次のような疑問が浮かんでくると思います。

「初頭効果」と「親近効果」って矛盾してない?

どちらの印象(最初と終わり)が重要なのかという問答は昔からありますが、残念ながら明確な答えは出ていません。

その時の状況などに左右されるので使い分けが重要というのが一般的な見解のようです。

諸説あるようですが、関心の低い相手に対しては初頭効果、関心の高い相手に対しては親近効果が有効と言われています。

例えば、初対面や一度きりの面接などでは、初頭効果を考慮してより身だしなみに力を入れたり、アピールポイントは出来る限り早めに伝えたりすると良いとされています。

何度か会っているような場合には、親近効果を意識してもう一押しできそうな要素を残しておくなど工夫をすると良いでしょう。

就活の面接で質問を用意しておけと言われるのは、最後に高い関心を示すことで親近効果の影響を期待した戦略だと考えられます。

営業やプレゼンテーションならば、中間の印象が薄くなりがちなことも考慮して、

「この○○は~が売りです!少々値は張りますが、その分とても品質が良く機能的です!」

といったようにデメリットを中間において伝えるのも手です。

取捨選択して自分に合った方法を考えてみましょう。


ただ、ここまで書いておいてなんですが、このような小手先の知識より先に自分を高める努力を優先すべきとは思います。

抜きん出た長所を作れれば短所がいくつもあっても覆い隠せる(目を瞑ってもらえる)可能性が出てきます。

長所が少なかったとしても、欠点を極力減らすことができれば悪い印象を与える確率が減ります。

余程の才能を持っているか長い間努力を積まなければ身に付かないとは思いますが…


少し話が脱線してきたので、今回はこの辺りで終わりにしておきます。

この度は最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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兼業ではありますが、高専卒なのにマジシャンをしているフミヤと申します。

マジック(手品)の他にも、テーブルゲームなどが好きです。

キャンプなどにもそこそこ行きますが、基本はインドア派な男です。

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